衝撃のラスト一行!湊かなえ原作「リバース」あらすじと感想 

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今年の3月に文庫化され、春には連続ドラマ化された「リバース」は湊かなえさんにはめずらしく、男性が主人公の物語です。
以前サイン会に来ていたファンから、男性が主人公の作品も見てみたいと求められたのがきっかけとのことです。
物語は主人公の深瀬を視点に三人称で語られていきます。

 

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あらすじ

深瀬和久(ふかせ・かずひさ)は高校3年生の秋に受験勉強のため、眠気覚まし用にドリッパーと専用のコーヒー豆を購入。
それ以来、コーヒーに夢中になっていきました。

社会人になってからも、友人達や、会社の同僚達にも深瀬の淹れたコーヒーは美味しいと評判になります。

近所で見つけたコーヒー豆専門店〈クローバー・コーヒー〉の常連になり、その店で知り合った越智美穂子(おち・みほこ)と付き合うことに。
3ヶ月後、深瀬のアパートで、いつもと様子の違う美穂子に深瀬はどうしたのと訊きます。

美穂子は1枚の手紙を深瀬に差し出します。
彼女宛に届けられた差出人不明の手紙には「深瀬和久は人殺しだ」と書かれていました。
深瀬は戸惑い迷った末、大学4年生の夏に起きた出来事を美穂子に話します。

それは今から3年前、ゼミ仲間の谷原康夫(たにはら・やすお)から村井隆明(むらい・たかあき)の叔父の別荘がある斑丘高原(まだらおかこうげん)へ遊びに行こうと誘われました。

旅行のメンバーは深瀬と村井と谷原の他に浅見康介(あさみ・こうすけ)広沢由樹(ひろさわ・よしき)のゼミ仲間、計5名。

出発の前日、村井が交通事故を起こしますが、幸い軽いけがだったこともあり、後に合流するということで、4人で出発することに。
深瀬と谷原は免許がなく、村井もいないということで、浅見と広沢の2人が交代で運転していくことになりました。

広沢は免許取り立てなので、難しい道は浅見が運転していくことに。
長野県で高速を降り、目的地の別荘に近づくに連れて、山道が険しくなっていきました。

無事に別荘に着いた4人はテーブルに焼肉と缶ビールを用意して乾杯します。
仲間と楽しいひとときを過ごしていると、近くの駅まで来たので迎えに来てほしいと村井から連絡が来ます。

免許を持っている浅見も広沢もすでにアルコールを口にしていたので、迎えに行けないことを伝えますが、村井は怒りだしてしまいます。
別荘から車まですべてを用意した村井には逆らえず、浅見か広沢のどちらかが迎えに行かなければならなくなります。

教員採用試験を控えていた浅見はきっぱりと断りますが、人のいい広沢は浅見と谷原に促がされ、迎えに行くことを承諾します。
外は雨が本降りになり、街灯もない険しい山道。運転が慣れていないうえ、アルコールの入っている広沢には、荷が重いと深瀬は心配しますが、止めることができませんでした。

免許が無く運転を代わってやれない深瀬は責任を感じ、せめてもの思いにコーヒーを淹れてあげ、送り出しました。
しかし1時間経っても誰も迎えに来ないと村井から再び連絡が来ます。

携帯に掛けてみても繋がらない広沢を心配した3人は、別荘に2台あった自転車で浅見と谷原が探しに出かけます。
そして谷底から炎上している車が見つかり、車内の遺体が広沢だと判明されることに。
警察にも広沢に飲酒運転させたことを隠した4人は、この秘密を墓場まで持って行くことを約束します。

それから3年後、深瀬の彼女のもとに「深瀬和久は人殺しだ」と書かれた告発文が届くと、深瀬以外の浅見、谷原、村井の周辺にも「人殺し」の告発文が送られていました。

そんな中、谷原が駅のホームから何者かに突き落とされ、殺されかける事件まで起きます。

「人殺し」と告発文に書かれているとおり、4人の中で、広沢を殺したものがいたのか?
深瀬は広沢の過去を調べ、広沢のために復讐しようとしている謎の人物を探しに行くことを決めます。

感想

謎も解決してこれで終わりかと思いきや、最後の最後で湊かなえさんがイヤミスの名手ということを、改めて思い起こされました。
序盤は平凡な展開が描かれていますが、全ては最後の一行に繋げるために伏線を散りばめているところだったのだと納得いきました。巧みにミスリードもされましたし、本当の最後まで気が抜けないのがこの著者の作品の魅力です。

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