四季を通じて美しい日本の庭「浜離宮恩賜庭園」を散策

景色
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先日、浜離宮 恩賜庭園に行ってきました。

浜離宮恩賜庭園(はまりきゅう おんしていえん)は大名庭園の姿を残し、浜御殿と呼ばれた南庭と、明治期以降に整備された北庭と2つのエリアに分けられています。

この超巨大庭園の敷地面積は25万平方メートルです。
寛永年間(1624~1644年)まで徳川家の鷹狩場だったところで、芦原が広がっていました。

この地に、四代将軍家綱の弟で甲府宰相 の 徳川 綱重(とくがわ つなしげ)が、承応3年(1654年)に将軍から許しを得ると、海を埋めたて甲府浜屋敷と呼ばれる別邸を築きました。

宝永6年(1709)に徳川 家宣(とくがわ いえのぶ)が6代将軍になった時に整備され、「浜御殿(はまごてん)」と呼ばれていました。

その後永く将軍家の別邸として使われ、幾度かの造園、改修工事が行なわれ、11代将軍家斉のときにほぼ現在の姿の庭園が完成。
それから明治 3 年 10 月に宮内省所管となり、浜離宮と改められました。

大手門

築地川にかかる石橋を渡ると、こちらも石造りの「大手門」が見えてきます。
浜離宮恩賜庭園に入るには、「大手門」と「中の御門」の2つの門がありますが、新橋方面から向かいますと「大手門」が近いです。

門をくぐると右側に管理窓口があるので、入場料300円を支払い入園しました。

三百年の松

大手門口から入ると、すぐ左手に「三百年の松」があります。

宝永6年(1709年)に徳川家旦(とくがわ いえのぶ)が徳川家6代将軍になったのを機に庭園の大改修をおこない、その偉業をたたえて植栽したと言われている黒松です。

宝永6年ですから、300年以上も生き続けていることに。
一本の木から横に大きく広がり、どっしりと構えたその姿には圧倒的な存在感があります。

お花畑

大手門の入り口から「三百年の松」の前を通り、内堀を渡るとお花畑に出ます。

9月も半ばになりましたが、広大な敷地に黄色とオレンジ色のキバナコスモスが鮮やかに咲いていました。

春には黄色い菜の花のお花畑に変ります。

花の蜜を吸いに、アオスジアゲハが花から花へ飛び回っていました。

カメラ目線のカマキリも見つけました。

キバナコスモスの見頃も終わろうとしていますが、変りにピンク色のコスモスが咲き始めています。

梅林

キバナコスモスを楽しんだあと、海岸に向かって進むと梅林が見えてきました。
園内の北庭にはボタン園や梅林があり四季折々の花を見れますので、季節感を感じることができます。

梅林には約80本の梅の木があります。1月下旬~3月上旬には園内の各所にある梅の木を合わせて約130本の紅白梅が咲き誇ります。
江戸時代にはなんと1万本もの梅の木があったそうです。

梅林内で9月を代表する花、ヒガンバナが鮮やかな赤色の花を咲かせていました。

水上バス発着場

梅林のすぐそばには「水上バス発着場」があります。
浜離宮から船の旅を楽しめるそうです。反対に両国や浅草方面から水上バスで来園してくる観光客もいました。ちなみに入園料と乗船料は別とのことです。

新樋の口山(しんひのくちやま)

灯台跡を横目に通り過ぎ、海岸沿いまで来ました。右に曲がり歩を進めると、小高い山が見えてきました。
新樋の口山です。
階段を上ると東京湾とレインボーブリッジを一望できます。

海岸沿いには、ベンチも数多く設置されています。

横掘水門

新樋の口山を下りたすぐ横に横掘水門があります。ここで汐の干満に合わせて水門を開閉して、海水を潮入の池に取り入れています。

樋の口山

水門近くには樋の口山もあります。新樋の口山は登れましたが、樋の口山は登れません。

潮入の池

園内は大名庭園の姿を残し浜御殿と呼ばれた南庭と、明治期以降に整備された北庭との2つのエリアに分けられています。そして南庭には潮入りの池や鴨場があります。

上の写真が潮入りの池の1つ「横堀」です。水門を通して東京湾の海水をもう1つの潮入の池「大泉水」まで導いています。

潮入りの池は水門で水位を調整して、東京湾から海水を引き入れている都内で唯一の池です。海水ですので、鯉などの淡水魚はいませんが、クラゲ、ウナギ、ボラ、セイゴ、ハゼ、などの海水魚も棲息しているそうです。

白鷺

日陰の中でベンチに座っていると白鷺を見かけました。じっと池を見ているので魚を狙っていたのかもしれません。
目が怖いし興味はなかったのですが、あまりにも長い間ピクリともしないので、簡単に撮れそうだし、一応撮っておきました。

海手お伝い橋(うみておつたいばし)

潮入りの池の「横堀」に架かる橋で、鍵型が特徴的な海手お伝い橋です。対岸を見ると緑が広がっていて、都心の真ん中にいながらも自然の豊かさを感じさせてくれます。

庚申堂鴨場(こうしんどうかもば)

海岸側から海手お伝い橋を渡ると、森の奥には江戸時代に使われていた庚申堂鴨場あります。
鴨などの水鳥を捕まえていた所です。

猟をする時、エサで誘いだすほかに飼育されていたアヒルも利用していたそうです。

鴨がアヒルの後を追う習性を使って「引堀」(細い堀)までおびき寄せ、それを小覗(このぞき)といわれる小屋の「のぞき穴」から確認すると、寄せ網ですくい上げたり、鴨にめがけて鷹を放ったりして猟をしていたそうです。

また、小覗のほかに、大覗(おおのぞき)もあります。池全体を観察して、猟をする場所を決めていたとのことです。

御亭山(おちんやま)

御亭山という小さい山。上からパノラマで園内を一望できます。

「横堀」ともう1つの潮入の池「大泉水」が見えます。

 

中の橋

中の橋は「大泉水」と「横堀」の間に架かる小さい太鼓橋です。

橋を渡ると外国からの観光客とすれ違いました。
日差しが強かったせいもあって管理所で貸し出している和傘で暑さを防いでいました。

御亭山の上から見た中の橋。

富士見山(ふじみやま)

富士見山と記された看板の横の石段を登りました。

頂上から大泉水の中心に中島の御茶屋見えます。水面に映る姿がいいですね。

富士見山の名前からして、江戸時代には高層ビルは当然ありませんから、西方を向けば富士山を望むことができたのでしょう。

少しの間、日陰に置かれたベンチに座って、庭園の景色を堪能しました。
伝統的な日本庭園の背景に近代的な高層ビルが林立している景観に妙な美しさを感じる時があります。

お伝い橋

潮入りの池に浮かぶ中島に行くには中島橋もありますが、富士見山を下りた先にあるお伝い橋を渡りました。

「お伝い橋」は潮入の池の岸から、小の字島と中島を結んでいるヒノキ造りの橋で,117、8メートルあります。平成 9(1997)年 5 月に架け替え、平成 24 年 5 月に床板などを取り替えられています。 海手お伝い橋と同じ鍵型です。

中島の御茶屋

少し歩き疲れたので足を止めて、中島の御茶屋で抹茶を頂きながら休むことにしました。

飛び石の上を渡って、入り口まで来ますと下駄箱がありますので、靴を入れたあとにメニューを見せてもらいました。

無料で休めるそうですが、せっかくですので上生菓子と抹茶のセット(720円)を注文しました。

少し日差しが強く感じましたが、庭園を眺めながらテラス席で頂きました。抹茶もおいしかったですが、上生菓子のあんこもなめらかで抹茶との相性が良かったです。

抹茶を頂いたあと、店内に戻りました。テーブル席もありましたが、畳の上に直に座り、和を感じる空間に疲れを癒すことができました。

広いウッドデッキに出ると、開放感があって気持ちよく日本庭園の景色を楽しめます。

 

小の字島(このじしま)

中島の御茶屋を出たあと、そのまま橋を渡って「小の字島」に来ました。
この小さな島には、1本の木から広がった藤棚が日よけになっていて、涼しく感じられました。道には石畳が敷かれています。

 

ちなみに「小の字島」の名前の由縁はこの島を中心として左右に橋で結ばれた2つの飛島の配置されている形が、漢字の「小」の字に似ているところから、この名前がつけられたそうです。

松の御茶屋

戦災で失われた松の御茶屋は平成 22 年に復元されています。

富士見山の頂上から撮った松の御茶屋。

燕の御茶屋

松の御茶屋と同じく「潮入の池」のすぐ目の前に位置しており、空襲により焼失しましたが、平成27年に復元されました。

芳梅亭(ほうばいてい)

中の御門口の近くには芳梅亭があります。明治時代は職員宿舎だった芳梅亭ですが、今は一般利用できる有料の「集会施設」として使われています。
平屋で古民家風の外観をした芳梅亭はこの庭園で震災や空襲の被害がなかった唯一の建物だそうです。

可美真手命(うましまでのみこと)

芳梅亭のすぐそばに銅像が建立されていました。
銅像の横には掲示板が据え付けられています。

饒速日命(にぎはやひのみこと)の皇子で、神武天皇の東方遠征に従い、手柄をたてたと言われる軍神の銅像です。明治27年(1894)明治天皇の銀婚式を記念して陸軍省が行なった懸賞募集に当選した作品であります。台座には、佐野昭制作、鈴木長古鋳と記されています。

花木園

庭園の中ほどに位置する花木園で、オミナエシを見つけました。 長い茎の先端に、多数の黄色い小さな花を咲かせています。

花木園で花を鑑賞したあと、近くの休憩所でひと休止にしました。

休憩所のすぐ横には売店の「濱見世」がありました。

庭園を一週回り芝生の広場に来ました。シートを敷いてお弁当を広げている家族なども見かけました。

通常1時間~1時間半で回れるらしいのですが、のんびりと景色を楽しみながら散策していたら2時間近く経っていました。日本の方より外国人観光客のほうが多かった印象です。

これから紅葉の時期になるとまた違った日本庭園の姿が見れるのではないのでしょうか。

 

 

【入園料】

一般は300円、65歳以上は150円、小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料。

【開園時間】

9:00~17:00(入園は16:30まで)

【定休日】

年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで)

【最寄駅】

〈大手門口〉
都営大江戸線「汐留駅」「築地市場駅」下車徒歩7分
ゆりかもめ「汐留駅」下車徒歩7分
JR山手線・京浜東北線・東京メトロ銀座線・都営浅草線「新橋」下車徒歩12分

〈中の御門口〉
都営大江戸線「汐留」下車徒歩5分
ゆりかもめ「汐留」下車徒歩5分
JR山手線・京浜東北線「浜松町」下車徒歩15分

 

 

 

 

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新しい瞬間